現代の「踏み絵」？ 「日の丸、君が代」と私たち はじめに いったい、どういうことが 　　　　　　現実に起きているのか 公立学校から奪われた自由 教職員への圧力 人間の尊厳の軽視 戦前への回帰現象？ 苦境に立たされるキリスト者教員 国立市の例 その理由 現代の偶像礼拝 信仰・良心への挑戦 ささやき 現代の「踏み絵」 教会の課題 いったい何が問題なのか 「日の丸、君が代」の意味について 一般的な事柄 キリスト者の歩みに関して 国旗・国歌「法制化」の問題点 法制化の手続きについて 法制化の意図について 教会の受け止め方に関して 大方の反応 歴史が語ること 信仰への問いかけ いったい私たちに何ができるのか、 　　　　　　　　　　どう歩むべきか 私たちの教団の歩みをめぐって 「日の丸、君が代」と私たちの教団 　　　　　　　　　　（教団の見解） 教団の見解の概要 教団の見解の趣旨と特徴 これまでの枠の中での具体的な対応 祈り あかし人として生きる 更なる可能性 国旗掲揚、国歌斉唱への対応 ホーリスティックな福音理解 あとがき 福音にによる和解委員会 お問い合わせ 日本ホーリネス教団

はじめに 　「国旗・国歌」法制定を受けて私たちの教団は、「『日の丸、君が代』と私たちの教団」という教団の見解を表す文書を、教団委員会名で一九九九年一二月に公表しました。 　私たちはこのことをどう受け止めるかを共に考えようと、パンフレット「『日の丸、君が代』と私たち」を二〇〇〇年に発行し、教団内の各教会に配布しました。その中の「いったいどういうことが起きると考えられるのか」という項目で、「国旗・国歌」法制定以後に教育現場で起きると予測されることに注目しました。 その後、同パンフレットに教育現場の報告を加えたり、子ども用のパンフレット作成をしたりしてきました。さらに、法制化から六年が経ち、実際に今学校で何が起きているのかを知り、この国の行く末と子どもたち、そして苦境に立たされている教員たちのために覚えて祈っていただきたいと願い、この改訂版を発行することにしました。 　私たちの信仰者としての歩みが、神と人との前に真実なものとなるように、このパンフレットを、各教会の牧師はもとより、学校で働く教職員や子どもを学校に通わせる保護者の教会員など多くの方々に読んでいただき、祈りと学びと歩みの参考にしていただきたいと願っています。