Q1
教育基本法が変わることが、どうしてそれほど大きな問題なのですか。法律は時代や状況に応じて改正するものでしょう? Q2 子どものいじめや自殺、不登校、荒れる学級など、学校には問題がたくさんあります。それらをなんとかするためにも法律の整備は必要なのではないですか? Q3 全面的な改正というけれど、何がどう変わるのですか? Q4 クリスチャンの信仰にとって、何か影響はあるのですか? Q5 具体的にクリスチャンの先生や生徒が困ることが、何かありますか? Q6 「愛国心」を教えるのが問題だといわれますが、新・教育基本法では「愛国心」という言葉そのものを使うのをやめ、「統治機構としての国を愛するわけではない」ということを政府が確認したので、それほど問題ないのではないでしょうか? Q7 クリスチャンも、国を愛することは大事なのではありませんか? Q8 新設の第十条(家庭教育)はキリスト教界でも重視していることですね? |
Q2
子どものいじめや自殺、不登校、荒れる学級など、学校には問題がたくさんあります。それらをなんとかするためにも法律の整備は必要なのではないですか?
A2
確かに、それらの問題を解決するために学校も社会も力を尽くすべきです。しかし、そうした問題は、教育基本法の不備に原因があるわけではありません。むしろ現実の教育行政ではしばしば、教育基本法の精神がないがしろにされてきました。例えば、これまで教育基本法は「個人の尊厳」に基盤を置いていましたが、現実の学校では、子どもたちの個性や個人の思想・良心・信教の自由がしばしばないがしろにされ、「日の丸・君が代」が押し付けられるなど、教育基本
法の精神が軽視される場面が多々ありました。もし、教育現場でもっと教育基本法が尊重されていれば、今日の学校が抱える問題の多くは今より改善されていただろうと見ることもできます。
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